微熱

オレンジ色の雲は空にはりついて
沈んだこの心は草の上ころがる
微熱をさます風は涼しい顔をして
君の面影をどこかに連れていくよ

最後のあの日にも二人きりここにいた
かきけす風が君の言葉を伝えない
震えていたのはただ寒いからじゃなかったの
気づかないふりして何度もうなづいた

もどらない想い出はみんな
美しすぎて、輝き 過ぎてくだけ
気づかない昨日はすべて
しらない間に悲しみの底に 沈んでゆくの
見えなくなるのいつも

想いをそっとよせるあの人のいる場所(とこ)へ
こぼれる涙が 草露にとけて届けば
温かい部屋で君を つつんで抱いてくれるだろう
僕のかじかんだ手じゃ 凍らせて朽ちてしまう

もどらない想い出はみんな
美しすぎて、輝き 過ぎてくだけ
叶わない願いはいつも
あきらめの夜に疲れて眠ってくだけ

もどかしく突き刺さる
言葉にならない Your Soul
なにも取り戻せないまま
立ちつくして僕は

もどらない想い出はみんな
美しすぎて、輝き 過ぎてくだけ
気づかない昨日はすべて
しらない間に悲しみの底に 沈んでゆくの
見えなくなるのいつも

いつも…
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