君が結婚するなんて思わなかった

五月の風に乗って舞い込んできたニュースに
二年ぶりのキャンパスへ僕は足を運んでた
新入生歓迎の準備の学生は
まるで昔の僕らの瞳をしてる

学祭のステージも 夏の合宿のあせも
見守る君がいなければ 輝けなかった

君が結婚するんだって 友達からそう聞いたんだ
愛する資格は僕にはないけど
君を忘れてしまう 勇気さえも僕にはなかった
昨日にさよなら

望遠鏡から覗いたスタジャンの君は
あんなに大きく僕に映ったけれど
君のスーツ姿が小さく見え始めたのは
望遠鏡逆さに見てたせいさ

学食の落書きも 桜並木の陰も
不思議なくらい変わらずに ここにあるのに

君が結婚するんだって うまくやっていけるはずだよ
エプロン姿も誰より似合うし
君が作ってくれた カルボナーラの味がいまでも
一番だから

結婚するんだって 友達からそう聞いたんだ
愛する気持ちは離れないけど
君を幸せにする 相手は僕じゃなかっただけさ
あの日にさよなら
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