雲ゆき

こころの雨やまない
流れてくれないこと あああ
きみにぶつけてみる
ふたり雲ゆきを探るのね

肌のにおいも その声も
大きな爪も リズムも
わたしの奥を震わせる
ゆううつな雲をはじいていくの

わたしの目のなかに
きみの目が写り込む
きみの目のなかにも
わたしが写るなんて

こころの雲が晴れる
どこへ流れて消えた あああ
きみの目のぞきこんでみるよ
すいよせられていくわ

くちびるはなれた メロディーも
熱い手のひら 猫背のシルエット
わたしをゆさぶるの
きみの雨雲もどこか遠くかなたへ

わたしの目のなかに
きみの目が写り込む
きみの目のなかにも
わたしが写るたび

きみを見ていたら
わたしを見つけたよ
わたしを見ていて もし
きみがきみに会えたら

目をとじて眠るときも
ひとりに帰るときも
はなればなれの夜でも
ひとりきりを知っても
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