夢の種

アスファルトに 舞いおりた
白い綿毛を そっと
この手で すくいあげ
空に向け ふうっと吹いた

迷えるその綿毛 ふわふわと
はこんでくもの それは
黄色い花の種?
それとも この胸の想い?

やさしい土の温もり
ふるえるこころ包む
あなたは私がいつか
舞いおりる大地‥‥

ああ、風よ!
願いがもしかなうなら
ここから未来のほうへ 想いをはこんで
ああ、風よ、風!
大空に踊るのは いつか大地に抱かれて
花ひらく 夢の 小さな種

はるかなその綿毛 いまはもう
見あげた空に 溶けて
ふりそそぐ日差しが
こころまっすぐ導いてる

いとしい土のうるおい
かわいたこころ満たす
あなたは私がいつか
立ちどまる大地‥‥

ああ、風よ!
私はもう迷わない
憂いの森にさよなら 笑顔で告げて
ああ、風よ、風!
こころにいま映るのは 光る大地に育まれ
実を結ぶ 夢の 小さな花
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