冬の二人

真冬の海に 君を誘う
君は黙って 車に乗る
別れの言葉を ふたりのうちの
どちらかが 言い出そうとしてる

時がこんなに ゆっくり流れてゆくなんて

ふたり 言葉を 交さない
何も 何も 何も

君の声が かすかに震えて
「このままじゃ ふたり駄目になる」
見なれた街が 静かに眠る
都会の夜が 更けてゆく

すべてのことが たヾの思い出になってしまう

ふたり言葉を 交さない
何も 何も 何も
ふたり 言葉を 交さないでいる
今は 今は 今は

誰れもいない 冬の海 風が心の中を吹き抜ける

ふたり 違うこと 考えている
今は 今は 今は
ふたり 言葉を 交さない
何も 何も 何も
何も 何も 何も
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