くちづけ

真実の裏側で
むごたらしく焼き捨てられ
愛が御仏の前で

密やかに 忌まわしく
我、情念の炎に死なん

孤独気(さびしげ)に眠りに落ちても
すがた哀れみ 命を
落としても私の正義は

愛の河川(かわ)をすさまじく流れ
今、女神の子宮に宿る

猛りよどめく幾千万の星
駆け巡る銀河の下

決して勝ち誇りそびえ立つ邪悪に恐れてはいけない
全て私から何もかも奪ってかまわないから
あきらめないで生きるのだ
今、君の瞼にくちづけた

蒼(あお)白い月沈めば
やがて苦おしき心に
何人(なんびと)にも朝の光

駆け上がれ、けたたましく
名も無き明日への不安へ

世を偽り、世に捨てられ
遙か見知らぬ異国で
生き倒れ 餌食になりとて

飲み込め無言の悲劇の人生など
ささやかに ただただ祈れ!

猛りよどめく幾千万の星
駆け巡る銀河の下

決して勝ち誇りそびえ立つ邪悪に恐れてはいけない
全て私から何もかも奪ってかまわないから
あきらめないで生きるのだ
今、君の瞼にくちづけた

今、君の瞼にくちづけた
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