弾丸ランナー

雨を期待してた 体育祭前日の夜
てるてる坊主はもちろん逆さ ダメ押しの塗り潰し攻撃

明暗は文字通り あまりにもハッキリしすぎてる
例年ビリケツの僕 病欠の申請は通らない

文系も理系も意味が無い 走るの早いやつが偉い?
溜め息の後で見上げた笑う月
毎年妙にはりきってる 家族も見に来て気が重い
終わってしまえば一瞬の出来事さ ラララ

風邪を期待してた 体育祭当日の朝
てるてる坊主にも裏切られ 空に花火打ちあがる

スポーツマンシップの「ス」の字もない
がむしゃらな汗は趣味じゃない
予定通りプログラムは進んでく
暗黒雷雲よ轟け 今ならまだ遅くはない
そよ風に舞い万国旗揺れている ユラユラと

結局僕も走らなくちゃ スタートラインはすぐそこ
手を振る家族にめまいのフラつき
かの有名なガガーリンは 言った「地球は青かった」と
ではこの空とこの僕の顔色はどうですか?

空砲鳴り響き 一斉にスタート
まるで永遠のように感じられた
あぁめんどくさいなぁ このまま逃げ出したいなぁ

そしていつの間にか 僕のいた赤組は
優勝してたらしい まぁ無事に終わればそれでいい
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