虫けらの唄

死んだ親父は 極道者で
逃げたお袋 酒づかり
どこに息子の 立つ瀬があろう
ぐれたこの身を 責めるなよ

いつかやるぞと 力んでみても
セコイ世間にゃ 歯がたゝぬ
泣いてみたとて 虫けら達にゃ
明日がひらける わけじゃない

甘い言葉にゃ 欺されないよ
うまい話も 信じない
人の情けを 知らないオレが
なんでお前に 惚れたのか

訊けばお前も 15の春に
親に背いて つまずいて
夢を求めた ネオンの街で
涙ながした 花なのか

どうせ虫けら ネグラもないが
落ちはしないさ これ以上
風のあたらぬ 日陰をさがし
生きて行こうよ 二人して
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