太陽はふたつない

砂嵐の向こう あれが 廃墟の都会だ
脱ぎ捨てるブーツと こぼれ落ちた砂の色

日没まで 身体をささえあい
眠る場所を とにかく捜さなきゃ

遠い日々 繰り返す 漂流者のように
目を閉じて 腕の中へ
太陽は ふたつない 愛もまた 同じ
静かに 闇へと

ざらつく喉ごしに ぬるい ビールを流して
久し振りに仰ぐ 星が 祝福をくれた

いつの間にか こんなに 遠くまで
歩いて来た 俺たち 地図もなく

いつまでも 眠れない 漂流者のように
唇に 歌をのせて
太陽は ふたつない 俺もまた ひとり
この手に 抱くだけ

遠い日々 繰り返す 漂流者のように
目を閉じて 腕の中へ

いつまでも 眠れない 漂流者のように
唇に 歌をのせて

太陽は ひとつだけ…
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