満月のフォーチュン

街路樹をざわめかせて
何か来る 春の夜
満月をよぎる雲の
ストロボに照らされた

あなたがあなたではなく
私が私でなく

銀色のエンジェルが
矢を放つ前の
永遠の一瞬が 二人のはじまり

待ってたのかもしれない
このときを いつからか
友達とちがうサイン
気づかずに投げ合って

ジグゾーのかけらの
最後をきみにあげる

動き出すフォーチュンに
飛び乗る勇気を
確かめるまなざしが 二人のはじまり

あなたがあなたではなく
私が私でなく

銀色のエンジェルが
矢を放つ前の
永遠の一瞬が 二人のはじまり
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