潮来船頭さん

あの娘十八 おいらは二十才
潮来船頭さんは 水の上
嫁に行くそな 東京の人に
それでいいんだ いいんだよ
漕いでギッチラコとヨー 泣いている

あやめ祭の 灯りがゆれて
潮来船頭さんの 櫓に滲む
河に流した 男の夢さ
それでいいんだ いいんだよ
どうせギッチラコとヨー 利根そだち

鳴くなよしきり 運命じゃないか
潮来船頭さんは まだ若い
河原真菰に しぶきがかかる
それでいいんだ いいんだよ
船はギッチラコとヨー 波まかせ
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