涙岬

髪に飾った あやめの花の
青が似合うと 言ったひと
涙岬に 来てみれば
熱い思い出 忍び寄る
秋がひとしお 身にしみる

細い私を 両手でかかえ
草の褥に 放り出す
涙岬は 霧の中
燃える心を 秘めたまま
何処を見つめる 乙女岩

しがみついても 思いを遂げる
強いおんなに なりたいの
ここであなたと 切れたなら
悔いを残すわ 一生の
涙岬に 夕陽が落ちる
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