夜汽車は北へ

寒い 寒い 膝掛け巻いても 寒い
あなたの居ない この胸に
なみだで出来た 薄氷
未練の糸を 切るために
逃れる旅は 冬模様
夜汽車は 北へ さいはてへ…。

憎い 憎い 憎めぬ心が 憎い
忘れるはずの 面影を
小指でなぞる ガラス窓
背いた罪を 責め切れず
どこかで許す 意気地なし
夜汽車は 北へ さいはてへ…。

近い 近い トンネル抜ければ 近い
旅路の果てに あると言う
笑顔が戻る 夜明け駅
遅れるけれど あたたかい
女の春を 待つつもり
夜汽車は 北へ さいはてへ…。
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