かよい船

銅鑼が鳴るさえ 切ないものを
雨の出船は なお哀し
泣くな小島の いとしい娘よ
晴れて逢う日は あるものを
島に鴎の 群れ飛ぶ頃は
便り持てゆく かよい船

待つ身つらかろ 一二三月
君の心の いじらしさ
都通いも 潮路に馴れて
帰る小島の なつかしさ
君の愛情に 心の謎も
解けて嬉しい かよい船
×