オリーブ

君の声にしがみついて
泳ぎ方を知ったよ
溺れそうな人集りで
ふたりが流れてた

蹲って小さくなった
折れた帆を抱えてる
ただ目が合って
軽くなる腕に
僕は少し困ったよ

走る指先で迎えに行くんだ
待たせすぎたね ごめん
あのね、

君は永遠になった
白い譜面の上で
待ち合わせたみたいに
そこで笑っていて
踏み込んでしまうよ
君に会いたい
何度もこのペダルを
そう つなぐよ

僕は漕いだ ただ漕いだ
軋むように息をした
いつもより軽くまわる足に
やっぱ寂しくなったよ

もし手を掴めてたら
そんなことばっかだ
待たせすぎたね ごめん
こんなにも好きだった

君は永遠になった
長い坂を越えて
その光を探すよ
僕は笑えるかな
踏み込んでしまえば
君に会いたい
それでもこのペダルで
連れて行くよ

君はさ 裸足のままで駆け出した
纏わりつく悪夢の後も眠った
そして星の並びと巡る
遠く 遠く
いつもそうだ 始まりの音なんだ
陽の下でも強く、絶えず光る蛍なんだ
そして若葉を運ぶ鳥だ
遠く 遠く

いつかモノクロの葉書を
風が運んだなら
何色が読めたの?
何色でもいいけど
そのどれもきっと
君に似合うから
言葉にならないまま
弾き溜めるよ

君の声にしがみついて
泳ぎ方を知ったよ
もがいていた足で進んだ
今 砂に立っている
×