たちあおいが揺れる 日照りの畦道を
吹き抜ける野風の みどりの光よ

軒先を染め来る 夏空の深さよ
謐けさに溶け消ゆ びゐどろの泡よ

追えども 追えども また逃げ水
鳴けども 鳴けども またひぐらし

遠く焼け残った雲の峰
風鈴 陽炎 時雨花火
ただ立ち尽くしたあの畦で
振り返ればもう、行方知れず

水青む篶の せせらの眩しさよ
黄昏の迎え火の 帰らじの人よ

遠く鳴り響いた鳶の笛
提灯 呼び声 迷い蛍
ただ笑い合ったあの畦へ
分け入ったらもう、行方知れず

遠く焼け残った雲の峰
風鈴 陽炎 きみを探し
ただ立ち尽くしたあの畦で
振り返ればもう、行方知れず
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