塩釜漁港

港出るとき 波止場の陰で
泣いたあの娘が 波間に揺れる
漁場目指して 荒海蹴って
大漁みやげに 帰る日を
背伸びして待つ 塩釜港

板子一枚 男の世界
船の灯りに 鱗が躍る
錨おろして 網巻きあげりゃ
昇る朝陽に 歌も出る
波の花散る 北の海

牡鹿半島 鮎川沖を
戻り船だよ 宝の船だ
かもめ飛び交う 大漁旗に
やがてあの娘が 待つ港
夢がふくらむ 塩釜港
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