残雪

俺がやらなきゃ 誰がやる
どうせ一度は 散る命
義理と恩義を サラシの奥に
抱いた男の 肩先を
馬鹿な奴だと たたく雪

済まぬ許せと 背にかけりゃ
泣いているよな 襟足が
たまらない程 又いじらしい
うらみましたぜ この稼業
恋という字を 消した雪

さわぐ心に 冷酒を
くんで三途の 川をゆく
地獄参りの 一本道さ
ぐいとにらんだ 男影
つつむ今夜の ぼたん雪
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