平熱

ねぇ どうしたら届くだろうね
その心の核心に
池に映る細い三日月を
手で掬い取ろうとしてるみたいだ

沈黙が誘う口笛に
淡い孤独が絡みつく
助手席に君はいるのに
違う宇宙にいるんだね

四つの脚で駆けた想い出が
消えぬよう祈るだけ
飛んでく鳩に「何か」重ねて
そっと目で追う

「自由でいよう」って君が言う
「そりゃそうだよ」と僕が言う
こんな不毛なやり取りの先に
何も求めはしないけど

四つの腕で触れ合った身体は
今もそのまま
互いの情熱は平熱以上でも
それ以下でもない

「自由でいよう」って君が言う
「でも好きだよ」と僕が言う
そんな微妙な駆け引きをしたとして
君は返事をしないだろう
違う宇宙にいるんだね
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