この秋に

君と別れて 三度目の秋
ほんのささいな 出来事なのに
傷つけあって 別れた二人
心の何処かで さよなら言って

明日が来ない 小さな店で
君の噂を 他人から聞いた
雨を見ながら 朝まで飲んで
指輪みつめて やつれていたと

昔の街まで 夜汽車にゆられ
訪ねた下宿の おやじが言った
あの娘 こないだ一人で死んだ
胸に真赤な コスモスの花もえて

僕は悲しい 少女に会った
マッチ一つの あかりの中で
涙ぐんでた 少女を抱いた
この秋 僕には子供が出来る
×