ivy

私の胸の左奥であなたからは見えない場所で
トクンと痛くなるくらいにさ
音を立てて熱を吐くような赤

触れた指先で
耳朶を打つこの声で
届く私だけじゃきっと足りなくて

薄い皮膚でつつんだこの躰がここにあるせいで
私のことが見えなくなるなら
チクリと傷をつけて滲む深い赤で
澄んだ青と混ざるように
そっとあなたの世界で燃えるように
変わりだしたその色を見上げてみて

触れないこの手も
届かないこの声も
揺れない鼓膜もいらないのにな
目を開ける理由も
息をする理由もない世界で
ねぇどうして?
私はどうしようもなく願ってしまうのでしょう

乾かない傷で
流れるこの熱で
染まる空は少し切なくて

痛くてもいいよ
でもね、なくなる前に
ねぇ、あとどれだけ近づけるかな

ずっと隠したままで錆び付いて動かないままの
軋む心臓で走って行くから
深く傷をつけて滲む
咽返るようなこの赤で塗り潰すように
ずっとあなたの世界で燃えるように
そっとあなたの中で脈打つように
×