恋人へ

素直に交わせる 言葉一つでもあったら
あの日不機嫌に部屋を 出て行く君はいないかな
流れている君のレコードに耳澄まして
一人で涙流す自分を抱きしめている
冷めきった脳で振り返ると傷は
大袈裟すぎて笑えたあと
泣けてくるんだ

部屋を出たら雨がほんの少し降っている
これくらいじゃ君は傘を差さないだろうな
差さないだろうか?
コンビニまで駆けて 互いに濡れていたから
『大きな傘を買ったの いつもの二人へ帰ろう』ってさ

海岸線に手を振れ
傾く日 港の灯
祝祭日 戻らない
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