ペテン師

その男は恋人と別れた
さよならの口づけをして
髪の毛をやさしくなぜていた

その時男は心のどこかで
赤い舌を出して笑った

そうさ男は自由をとりもどしたのさ
そうさ男は人生のペテン師だから
このいつわりもいつの日にか
ありふれた想い出にすりかえるのさ

その男は女房をもらった
人様もうらやむほどの
すばらしくきれいな女をね

けれども男は心のどこかで
寒い風が吹くのを知った

そうさ男は自由を手離しちまった
そうさ男は人生のペテン師だから
ひとりぼっちの幸せを
たいくつな毎日にすりかえたのさ

そうさ男は自由を手離しちまった
そうさ男は人生のペテン師だから
ひとりぼっちの幸せを
たいくつな毎日にすりかえたのさ
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