旅立ちのとき

躓くたび
よろめくたび
呼吸を一つ
一人に一つ
未だ止まぬ
この雨さえ
気がつけばほら日がさす

熱いほどに
ぶつかるもの
時に深く、時に広く
馴れ合いの果て
君との果て
旅立つ日を迎えるように

世界を知ること
で愛を知ること
小さなことだと笑えど
僕らはまだ 探している

この瞳に、この心に
僕ら今何を映そう
まだ伝えてないことばかり
でも道は続いているはず
その言葉も
その仕草もなにもかも
いつか消えゆくのなら
旅立つとき、まで

ゆらりゆらぎ
流れ着いた
この場所もそう悪くないさ
でも置き去りのままの靴
踵はまだ残っている

“いつか”と笑うその瞼が
今にも溢れてしまう
“いつか”の声を塞ぐように
今日も終わる

その瞳に、その心に
僕は今何を映そう
忘れられない今を生きたのなら
道は続いているはず
あの景色も
あの記憶も何もかも
いつか消えゆくのなら
飛び立つ、今

ゆらりゆらぎ流れ着いた
この場所から眺めている
あの日焚べた燈から
導かれここに来た
ゆらりゆらぎ流れ着いた
この場所から眺めている
あの日焚べた燈はずっと
旅立つときまで
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