海を抱く時

過ぎて来た長い時間が
ひとむれの 浜木綿のように
夕日に輝いている
君がそばにいる

陽に灼けた素肌の下で
幸せが海鳴りのように
大きく息づいている
君がそばにいる

僕は静かに熱い
ひたひたと胸にさざ波
今 海を抱いているんだ

憧れが水平線に
時を待つ子供らのように
笑顔で手を振っている
君がそばにいる

僕は静かに熱い
つぎつぎと夢のうず潮
今 海を抱いているんだ

僕は静かに熱い
ひたひたと胸にさざ波
今 海を抱いているんだ
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