夜のストレンジャー

楽しかった時間なんて
思いだしたら出すだけ損じゃん
何も残らないならば
言葉を尽くして写真のように
切り取れたらいいのに

赤い煉瓦の壁が続いた
靴音は予感ごまかす
くだらないやりとりだって
都合よく風化して美化していくだろ?
季節は檻のようだね

この街は何も気づいてくれない
退屈な夜の闇を踏みしめて

あらゆるものが過ぎ去った今
どうして僕らはまだここにいるんだ?
どうやってどこへ帰ろうか?

綻びは少しずつ広がって
退屈な夜が崩れ落ちそう
綻びが……
退屈が……
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