秘恋抄

枯れた花を 咲かせて
もう一度 逢いたい
女のわがままを 聞こえぬふりして
夜(よる)の果て 逃げてゆく 流れ星
あゝ 秘恋という名の 火の粉を呑んで
涙じゃ消せない 焦がれ火を
持ってって 持ってって
闇に消えてく はぐれ星

命なんか いらない
あの人が 欲しいよ
女のわがままを 叶えちゃだめだよ
夜明けまで 逃げてゆけ 流れ星
あゝ 秘恋という名の 哀しい罠に
もがけば心に 血がにじむ
捨ててって 捨ててって
夜を急いだ はぐれ蝶

あゝ 秘恋という名の やまない雨に
濡れれば心が いたむから
触れないで 触れないで
雨に散りゆく 鳳仙花(ほうせんか)
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