僕だけのフォトン

鳴るピアノ 朝露 記憶の形
黄昏に泣いた痕が宝石に変わるらしい
気配だけ残った 部屋は暗がり
ガラス瓶 カラコロ鳴る 大切なシャボン玉

透明な街を泳ぐ
すれ違う雑踏で香水が
あの出来事を反芻している
音楽と似ていた

望めば食べられる
果実は限られる
ナイフを突き立てる
果汁をちょっと舐める
重なるレイヤーで投影
望遠鏡と顕微鏡で
検証して評価して欲しい
論理 等身 本心 calling

僕だけのフォトン
須くすべて隠す
ぐるぐる 鉛筆でノート破った

ねえ 囁かれた
きみの手の不凋花いいな

透明な街を泳ぐ
乖離した瞳で見通す
あの映像を反芻している
色のあるデジャブだ

手を引いて連れ出して
こわいところに居たくない
繁華街の夜光虫 唄う耳鳴り

透明な街を泳ぐ
すれ違う雑踏で香水が
あのフィルムを反芻している
水色のノイズ
聡明なきみを音読
乖離した瞳で見通す
あの現象を反芻している
音楽と似ていた
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