春の夢

春を呼ぶのか ぼたん雪
なさけの袂を また濡らす また濡らす
あんたにあずけたおんなの夢を
胸にうつして 寄り添って
はじらいながらかさねた指に 春の夢

青いほおずき 噛むような
かなしい過去は 捨てました 捨てました
あんたにひといろ 命を染めて
ついて行きます どこまでも
うれしいくせに こぼれる涙 春の夢

どんな苦労を してもいい
こころに結んだおんな帯 おんな帯
ほどけば明日が 見えなくなるわ
薄い陽ざしの この世でも
泣かされながら しあわせさがす 春の夢
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