愛の終わりに

季節でいえば 夏の終わり
物憂げな海に たたずむ
夕立はとうに 止んだのに
潮騒の音に 身を任す

あの日からめた 指の記憶
愛の海に溺れた
時は過ぎ 四季は巡り
あてどない日々

蜃気楼の愛に 抱かれて
甘い夢をさまよう
蜃気楼の愛に さらわれて
遠ざかる夏の日
行かないで

季節でいえば 木枯らしの頃
枯れ葉舞うまちを 通りゆく

あの日重ねた 頬の記憶
愛の吐息感じた
時は過ぎ 四季は巡り
あてどない日々

木漏れ日の愛を 告げられて
淡い夢をさまよう
木漏れ日の愛に ほだされて
遠ざかる冬の日
行かないで

薄く煙るまちの灯に
心だけが取り残される
孤独の影引きずり
あなたを探している

蜃気楼の愛に 抱かれて
甘い夢をさまよう
蜃気楼の愛に さらわれて
遠ざかる夢の日
行かないで
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