冬にわかれて

張り詰めた 故郷の空気
それとなく 思い出して
繋がってく 夜の静寂(しじま)
過去の俺が 頷いて

そう 確かめ合って
重たく絡まっているんだ
近づいては また遠くなっていくのさ

冬の夜汽車 飛び乗る
泣くほどのことじゃないさ

瞼のフィルム 焼き付く
流浪(さすら)うように町を出る

忘れな草 あの忘れられない人達
叶わなかった 遠い約束だけが

遍(あまね)く
時の秒針 重ねる
懐かしむほどじゃないさ

冬の小径(こみち) 彩る
戻れないこの軌跡
瞼のフィルム 焼き付く
流浪(さすら)うように町を出る

張り詰めた 故郷の空気
それとなく 思い出して
繋がっていく 夜の静寂(しじま)
過去の俺が 頷いている
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