夜のひき潮

夜のなぎさをゆけば甘いあなたの声が
聞こえてくるのよ波の中から今も
そうだわ ここだわ 小舟の陰で
あなたに抱かれて目を閉じたのよ
二人愛した夏は夜のひき潮みたい
私だけのこして夢とながれて消えた

砂をすくえば指を音もなくこぼれ散る
悲しい姿はまるで私のようね
そうだわ あの時 私の若さ
あなたにあげたのすべてあげたの
二人愛した夏は夜のひき潮みたい
私だけのこして夢とながれて消えた
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