黒い砂浜

バカみたいなこと
言葉にすること
正しいと思ってた
朝を待つ人は今日も
枯れた花を見つめ笑った

透明な傷が
塞がってもまだ
痛みを知るほど
怖いと思った

黒い砂浜を
走って 走って
夜明けを目指して
走って 叫んだって
今もまだ
何も変わらずに
僕の足跡は
波に溶けて消えた

知らない世界を
探しに行くこと
正しいと思ってた
繋いでいた手がいつしか
繋ぐ先を失い彷徨った

冷えきった身体の輪郭はもう
涙が落ちた理由がわからなかった

黒い砂浜を
走って 走って
醒めない夢を見て
走って 転んだって
誰一人
立ち止まることもなく
笑い声と共に
闇に溶けて消えた

もう足を止めてしまえば
(楽になれるのかな 笑い合えるのかな)
大嫌いだったあの日の僕が
ずっと僕を見つめてた

黒い砂浜を
走って 走って
夜明けを目指して
走って 叫んだって
今もまだ
何も変わらずに
僕の足跡は
波に溶けて消えた
波に溶けてしまえば
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