春の嵐

耳を打つ静けさと
夜の抜殻に抱かれ
流れゆく日々に濡れ
せつなさに瞳を閉じる

彼方へと
恋の詩人を見送りながら
ただ待つだけの勇気も夢も
春の嵐に怯えて消える

立並ぶ屋根の波
掠め飛ぶ鳥の群れ
たちこめる霧に濡れ
おもい翼を繕う

懐かしく
肩を並べて歩いた道よ
あなたの胸に残した微笑み
あの頃に今 帰りつきたい
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