幽霊

いつだって僕たちのもんさ
身体を通り抜けていった抱擁
君だって変わっていない部分ばっかりだ
いつぶりか知らないけど
出会った時みたいだ

遠くて近いのは僕のせいだろうか
らしくない
らしくないほど緊張して

時間ないんだね
もう行かないといけない
なんてさ 勝手さ 切ない

「この世に幽霊なんて居ない」って
僕ら笑っていた
今更こんな気持ちになるだなんてバカみたいだ
ハッと目が覚めて時間が経っていた
思い出した 戻ってきたのは君だっただろう

あれから
僕の時間は止まってしまって
時々でいいから会いにきてほしいんだ

声に出してしまうから誤解しないでいてくれよ
そっちも そっちも悪くはないね

待ってるときにはいつも
決まって現れない
なんてさ 勝手な君らしい

さよならなんて
言えもしないし言いたくもないぜ
君ならどうせすまし顔で
会いに来るんだろうって思っていた
きっと変わらずに時間は経っていく
覚えているよ
そばに居たのは君だっただろう

そばに居たんだと思う
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