たいしたもんだよ

夕焼け 交差点 ひとり
行きたい場所なりたい姿も浮かばない
自分自身 疑心暗鬼で不安定
他人の服は似合って見える

点滅する信号一人だけ渡れずに立ち止まり
途方に暮れては
騒がしい人混みの中 静かな夕暮れ空に
何度目だろう涙を流して
声に出せない不安を抱き目を閉じた

未熟な僕がちょっとおこがましいけど
進めない自分を責めないでよ
赤に変わったままの信号機で
少し休んでもいんじゃない?
道は前だけに続いてる訳じゃないから
ダメならまたやり直せるさ
全ての時間にきっと意味はあるからさ

いつだって頑張って諦めない日々も
何も無くて有り余った体で眠る日も
焦らないで急がないでありのままでいれたら
“たいしたもんだよ”と自分に言ってみる

ありがとう ごめんなさいが言えずに
“大丈夫”に自分を隠して
ああそれでも 誰かのやさしさに触れる度
強くなりたいと思うんだ
こんな僕でも何か出来るような気がするんだ

誰かに必要とされなくても
誰にも素直になれなくても
自分の事が嫌いになってしまっても
期待も失敗も後悔も
この広い空の下で果てしなく小さくて
それならさ 少し心は軽くなった
今信号は青に変わったよ

いつだって頑張って諦めない日々も
何も無くて有り余った体で眠る日も
焦らないで急がないで生きてるだけでも
“たいしたもんだよ”と自分に言ってみる
今はそれだけで充分さ
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