夏の微熱

窓を閉めてカーテン引いて
そして灯りを 消して
ひとり静かに 目を閉じれば
夢の続きは 果てしなく
私の心は 帰らぬ季節(とき)と
帰らぬひとを まだ探しています……
秋は夏の微熱を 冷ましてくれますか
溢れる泪も 咽(むせ)ぶ言葉も
それはみんな 私と言う女の
一夏の出来事……

寂しい海は 青色(いろ)深く変えて
音も聞こえず 淡く
ひとり静かに ただ寄せます
心に残る 潮騒は
貴方と私の 溢れる季節(とき)を
奏(かな)でてみても あゝ戻れぬふたり……
秋は夏の微熱を 忘れてくれますか
震えるこの手も 潤む瞳も
それはみんな 私と言う女の
一夏の出来事……

溢れる泪も 咽ぶ言葉も
それはみんな 私と言う女の
一夏の出来事……
一夏の出来事……
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