私になれ

決まりきった景色も 音痴だった予鈴も
嘘みたいに未来が塗り替えて

呪いだった言葉で孤独だった心を突き動かした
あの日浴びたバラード

桜、散り散りで涙一粒
浮足立った素顔の私をあなたにあげる

あの星より光りたいのに 風さえ追い越したいのに
いつも いつも弱虫を飼い慣らせないな
きっと迷い続けて 怖くない夜はないでしょう
引き連れて私だけの私になれ

飾りなんだ、言葉は 歪だった世界がキラキラに
そういう魔法はどう?

乾ききった心と立ち尽くしたあなたと雨がそっと
混じり合うみたいに

誰かと比べ続けて仕舞い込んだ
心からの歓び もう一度、あなたにあげる

だから本気で歌いたいのは 転んででも走りたいのは
いつも いつもドアを叩く音のせいで
鳴り響く歓声とか 世界中に届けたいとか
そんなんじゃなくていいから あなたにだけ

暗い海の底にいた私があなたの手を取れるのなら
走れるよ まだ 辿り着いた先でとびきりの笑顔見てて

あの星より光りたいなら 風さえ追い越したいなら
いつか いつか弱虫も飼い慣らさなきゃな
今もずっと迷い続けて
あの頃の自分を超えるまで その日まで
歌う私になれ
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