エア・ブラスト (もっと!)

僕がこの星に生まれる前から、君のことを知っていたみたいだ。
僕がこの星に生まれる前から、君の言葉や記憶を愛している。

醒めない夢を
いつまでも。
君の腕を
掴める程の夢

そっとこの手で溶かしてゆく。
恋は凍れる呪いなのだ。
きっと、僕らの痛みの癒える春のため。

君の瞼までゼロミリメートル
遠いこの距離は、愛の希釈かもな。

意味が欲しいのだ。誰だってそうだろう?
君の魔法のような手でとめてくれよ。

拙い音で轟けよ。
君の歌を
掻き消す程の音

そっとこの手で閉ざしてゆく。
恋の扉は手動なのだ。
きっと、僕らの痛みの癒える季節

花は必ず散ること。
忘れていく君の声の聞こえない世界にもう意味はないよ。

すれ違う人たちや、
変わって行った街並みも
君の書いた手紙さえ
札束みたいだ。

「いいよ」
見送る駅のホーム
ちゃんと最後まで目を見てよ!
いっそ、二人の記憶も

そっとこの手で溶かしてくれ。
恋は凍れる呪いなのだ。
きっと、僕らの痛みの癒える春のため。

昼の改札は
君が手を振る
夢の残り香はきっと消えない。
癒えない傷を袖で隠す。

君ならきっと迷わぬはずだ。
刹那の果実に替わる札束を燃やして
地図を書いた。
まだ飛べるってこと

生活をとめたら、耳を澄ませ
宇宙に向けアンテナを張ってよ。
地続きの天国、水を撒くよ
ここから咲かせていく。
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