絵本

そこには大きな木がひとつだけ
しっかりと立ち竦んでいる
みんなはそれを綺麗だねって
写真を 撮って帰る

雲ひとつない青空でも
時間(とき)
が経てば日が沈んでいく
みんなはそれに背中向けて
手と手を 繋いで帰る

冷たい雨が当たっていく
そんな姿を誰も 見ていない

本当の自分を誰も知らない
だけどそれでいい 僕が思うままに
真っ直ぐに生きてく それだけで明日は
きっと 素晴らしい

空やあたりが薄明るく
水色になって 星が消えた
描きたくない1日が再び
始まろうとしてる

冷たい風が通り過ぎる
そんな姿を君が 見ていた

僕のこと綺麗に作り上げてくれるような
真っ暗な景色に 光が漏れるような
呼吸をしてきた今までを1ページに
描いて 残してくれてる

本当の自分は君が知ってる
だからそれでいい 僕が思うままに
真っ直ぐに生きてく それだけで明日は
きっと 素晴らしい
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