六甲GIRL

六甲 GIRL しかめた眉でボンネットを手でたたいた
六甲 GIRL 短く切った前髪を少し揺らした
六甲 GIRL 遅刻しすぎるぼく 責めたてるように

残りの金曜全部
映画を観ようと言った
そんな最初のプランは
暮れの街にもみ消されそうさ

来年の頭すぐに
逢えなくなってしまうから
さらって行きたかったのさ
あんな星に手が届くカーブへ

口ではうまく言っても
やり場のない苛立ちを
きっと気づいていること
ぼくはわかってた

六甲 GIRL あの日以外のきみなら思い出せるのに
六甲 GIRL 瞳の向きも最後に言ったさよならも
六甲 GIRL ぼやけてしまうよ 悲しいけれど

今頃きみは試験で
忙しくしている頃
ぼくに話す出来事も
めっきり少ない

六甲 GIRL 今でもきみを本気で好きと言えるけど
六甲 GIRL 東の街でぼくは随分変わったよ
六甲 GIRL 神戸ナンバーはそのままだけど

人は誰でも同じじゃいられない
思い出の中でしか笑えない

六甲 GIRL あの日以外のきみなら思い出せるのに
六甲 GIRL 瞳の向きも最後に言ったさよならも
六甲 GIRL ぼやけてしまうよ 悲しいけれど
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