アンクル・トム

おじさん いつものブルースを
いつものようにやっておくれ
酔ったお客がアンクル・トムの
まるい背中をたたいて言った
安い酒場 古いピアノ
淋しく死んだ男の歌を
わざと陽気にトムは歌う
故郷で親父は元気かいと
いつか私にきいたトム

おじさん 私も歌わせて
おさらばしたの 惚れた男と
マイク片手にアンクル・トムの
ほほに口づけ 私は歌う
暗い灯り 古いピアノ
お客の拍手に目を閉じながら
あの日何度めかの男と別れた
笑って小さな財布を見せ
飲めよと私に言ったトム
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