湖哀愁

たたずむ湖 哀しさに
涙がこぼれて さざ波揺れる
どんなにどんなに 愛しても
いつしか解(ほど)けた 心糸
ホラ ホラ
ふたりの思い出 たずねて一人
忘れに来ました あの人を

落ち葉を踏むたび カサカサと
音さえ淋しい 白樺小径
どんなにどんなに 離れても
恋しい面影 消せなくて
ホラ ホラ
甘えて暮らした 二年の月日
詫びても足りない ことばかり

飛び立つ白鳥 水音に
怯(おび)えて女の 未練が騒ぐ
どんなにどんなに 泣いたって
二度とは過去(むかし)に 戻れない
ホラ ホラ
名前を呼んでも 返らぬこだま
忘れに来ました あの人を
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