赤猫

赤く燃える松明かかげ
あなたの住む街へ
風に吹かれ 火の粉が舞い上がり
星空に踊る

初心な私に冷たい仕打ち
裏切りのあの夜
騙されている事に気付くのが
あまりに遅すぎた

安らかな寝息たてて
あなたは眠る
薔薇模様 寝室のカーテンに
静かに火を放つ

思い起こせば優しい笑顔
初めての恋
時のたつのも忘れまぐわった
獣の季節

子供孕んで身重の私
階段の後から
突き落とされて流れゆく命
激しく痛む

安らかな寝息たてて
あなたは眠る
薔薇模様 寝室のカーテンに
静かに火を放つ

安らかな寝息たてて
あなたは眠る
薔薇模様 寝室のカーテンに
静かに火を放つ

静かに火を放つ、静かに火を放つ…
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