粗悪な月あかり

悲しいけど もうこれ以上
悲しい話はしたくない
バタンと閉じた 扉からは
糸のように灯りがのびるだけ

逃げ出せたなら 今でもここでもない場所がいい
気づけよ 足りないことは 枷になりうるのか?
もう余白はない
塗り潰しても 変わることは 期待しないよ

君も僕も (大人に)なれないまま
スピードだけがあがってしまう

バタンと閉じた扉から
ありもしない未来が手紙のような顔で
手を伸ばしても 振り払う勇気はあるかな?

時間をかけて 台無しにするにはどうすればいい?
僕らは ここにいるのを 選んだはずだった
諦めではない
照らしてくれ 粗悪で脆い 月あかり
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