桜の木の下には

昔あなたが教えてくれた
奇妙な話、思い出すあの日

迷信伝説戯言に噂も引き連れて
バスから降りたらあなたと駆け出した

菜の花石南花蒲公英鈴蘭涼しげに
足を踏み入れたあなたが消えた

瞬間最大風速で吹いた風
あなたの嘘が本当になってしまったよ
あの木の下で眠ってる
あなたが今年も春を染めていく

いつか誰かが残した言葉
奇妙な話、思い出すあの日

街談巷説流言飛語まで巻きこんで
耳鳴りでその声が聞こえない

綿雲鶯木漏れ日春風軽やかに
あなたの眠るあの丘へと

誰も知らないあなたのことを
誰も知らないお話の続きを

瞬間最大風速で吹いた風
あなたの冷たい肩をそっと抱き寄せる
あの木の下でお別れを
あなたが今年も春を染めていく
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