なつかしき愛の歌

歌声は かえりくる
霧ふる街角にも
春遠き港にも
すぎし思いをこめて
巷にさまよいつゝ
涙して聞くものを
たそがれには
そゞろにも昔の事
浮びくる
青ざめにし 想い出の
わが歌声静かに
聞こえてやまぬ

歌声は今日も亦
心の底にひゞく
つかれたるわが胸に
過ぎし想いをこめて
巷に老いゆくとも
今も尚なつかしく
青ざめにし 想い出の
わが歌声静かに
聞こえてやまぬ
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