ふたり舞い~鶴の舞橋~

いつかふたりで 行こうよと
とうに忘れた 約束を
いまも小指の ぬくもりが
そっと覚えて いるのです

夕日が溶ける 湖に
空を見上げて 啼く鳥は
あぁ だれを呼ぶ 愛を呼ぶ
岩木山(やま)に響いて ひとりきり

鶴の舞橋 あなたの胸に
飛んで行けない 迷い橋

もしも番(つが)いの 鳥ならば
後を追うでしょう 迷わずに
けれど命が 重すぎて
渡りきれない 橋もある

あなたでなけりゃ だめなのに
風がまぶたに しみてくる
あぁ だれが泣く 愛が泣く
戻る故郷(くに)など ないのです

鶴の舞橋 はるかな夢に
つばさ広げて ふたり舞い

鶴の舞橋 あなたの胸に
飛んで行きたい なごり橋
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