味のないsummer

遅すぎたようね 言葉にするのを
裸足になって ご機嫌な君が揺れる
味のないsummer ひとり過ごした
二人の中 ひとり

嵐の小舟みたいに
コロコロ変わる進行方向
ペリカンよぐんと上に連れてってくれないか
必ず戻ると約束を交わした
あの日の優しさが
胸を引き裂くこと
悪気もなく響く声に踊らされ続けたの

待って待って 待ってもう少し
待ってもう少しだけ いさせて

似たもの同士 刺激を求めた
飛ばし走らせても何も伝わらないのに
あと何度やれば 手に入るの
願うことさえ烏滸がましく
あつらえた花束を持って手を振る
形のない春なら目を閉じてついておいでと
僕らだけの星を盗めたらすぐ追いかけるわ

待って待って 待ってもう少し
待ってもう少しだけ いさせて
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