桜刻

蒼い空の下 花招き 星招いて
静かにさしだすその手には あらがえはしないだろう

片肌脱ぐ小袖に
ひときわ匂いたち 姿よく映る
風などそよいでくれば 花衣さざめく
盃満たした頃合 心憎いばかりでは?

空よりも蒼い やさしさに 木漏れ日さす
共に歩きたい どこまでも 獣道でも
ひとりは寂しくはないかと その背がいう
振り向きはしない 意図しては
歩みをゆるめるのみ

花篝消えたのち
ひときわ艶やかな 立ち姿映る
そこはかとなくただよう 忘れ難い羅国
朱を刷いたその横顔は ただならぬ円かさでは?

空よりも蒼い やさしさに 星影さす
並び歩きたい どこまでも 獣道でも
そこに目を配り 夢配り 分かつ望み
共に生きるのに値する
穏やかなる世界を

空よりも蒼い やさしさに 星影さす
並び歩きたい どこまでも 獣道でも
そこに目を配り 夢配り 分かつ望み
共に生きるのに値する
穏やかなる世界を
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